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コトブキ屋の毎度あり日記

コトブキ屋店長です。毎度ありがとうございます。

【本】好きな場所に住み自由に働く。ノマドライフを実践するまでの6つのフェーズ/「ノマドライフ」本田直之

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ノマドライフ」本田直之・著。
この本はスティーブ・ジョブスの言葉から始まります。

今日が人生最後の日だとして、今日これからやることは本当にやりたいことか?何日ものあいだNOという答えが続いた時は、何かを変えなければならない。


右肩上がりの経済成長はもはや過去のものになり、一つの会社に定年まで勤め上げるという働き方は絶対的なものではなくなりました。

自分自身がほうんとうにやりたことは何なのか?
一昔前にはそれほど考える必要のなかった問いかもしれませんが、満員電車に揺られ、朝から晩まで会社で働く、そんな働き方が見直されつつあります。

そのようななかで、最近、ノマドという働き方が注目を集めています。
そこで本田直之さんの「ノマドライフ」を読んでみました。

 

本田直之さんはレバレッジコンサルティング(株)という会社の経営者。ベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、少ない労力で多くの成果をあげるための”レバレッジマネジメント”のコンサルティングを行っている方です。また、東京、ハワイに拠点を構えて、年の半分をハワイで生活するデュアルライフを行う、ノマドライフの実践者でもあります。

ノマドとは

ノマドnomad)とは、もともとは遊牧民を指す言葉です。そこから、今では新しい生き方を称する言葉として使われるようになりました。

「オフィスをもたずに、いろいろなところで仕事をする」
「インターネットを活用し、モバイルを駆使した働き方」
ノマドといえば、こうした定義が一般的です。

ただ、本田さんはノマドというのは単なる「場所にとらわれない働き方」ではないと考えています。

ジャーナリストの佐々木俊尚さんは著書「仕事をするのにオフィスはいらない」のなかで、ノマドワーカーについて遊牧民がラクダという砂漠で最強の乗り物をくり駆り、オアシスからオアシスへと移動しながら生活しているように、狭苦しいオフィスを出て、さまざまな場所を移動しながら働いている人たちです。言ってみれは『オフィスのない会社』『働く場所を自由に選択する会社員』といったワークスタイルを実践している人たちのことです」と述べています。

また、フランスの経営学ジャック・アタリは、「世界中どこにいても自ら仕事を創出し、制約のない働き方を実践させている「ハイパーノマド」が世界に数千万人いる」と、著書「21世紀の歴史」のなかで述べています。

本田さんの言うノマドライフ」は、単なるノマドワークといった仕事術のようなライフハックとは一線を画するのもで、”単なるテクニックや新しい働き方にとどまらず、仕事休む場所、生活、趣味などを含めたライフスタイル全般の話”です。

本田さんはこう述べています。

仕事と遊びの垣根のない、世界中どこでも収入を得られるノマドビジネスを構築し、2カ所以上を移動しながら、快適な場所で生活と仕事をすることで、クリエイティビティや効率性、思考の柔軟性が向上し、それがいいスパイラルになるライフスタイル。これがわたしにとっての「ノマドライフ」です。

 

ノマドライフまでの6つのフェーズ

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では、本田さんの言う、「仕事と遊びの垣根のない」「世界中どこでも収入を得られるノマドビジネスを構築」「2カ所以上を移動しながら、快適な場所で生活と仕事をする」「クリエイティビティや効率性、思考の柔軟性が向上し、それがいいスパイラルになる」といったライフスタイルを実現するにはどうすれはよいのでしょうか?

誰にでもできるといっても、ノマドライフは、今すぐにできるわけではありません。時間をかけて準備をし、少しずつ移行していくというのが、実現可能な方法です。

本田さんは上記のように述べ、ノマドライフにたどり着くまでのプロセスを
6つのフェーズに分けて紹介しています。

第1フェーズ「ベースを作る時期」(5年)

・社会に出た後の5年間はベースとなる仕事のノウハウを学ぶ時期。
・本田さんの場合は、外資系の国際産業見本市主催会社に就職し、営業のノウハウを学ぶ。
・その後、海外でビジネスと生活するためのノウハウを学ぶために、仕事を3年目に退職。
・自費で2年間ビジネススクールに留学してMBAを取得。
・ここでは、あれこれ欲張るより、むしろ何かに集中する方が良い。
・本田さん自身も第1フェーズでは、それまで楽しんでいた時間の消費量が多い趣味は全部やめた。

「遊ぶな」というストイックな話ではありません。ただ、このフェーズで時間やお金を取られることをあれこれ中途半端にやっていると、インフラとしてのスキルがつかず、その先に行けなくなるということです。 

第2フェーズ「方向性を模索する時期」(3年)

・本当にこの方向でいいのかと考え続けた時期。
・本田さんは、勉強したり、資格を取ったり、多くの人に会ったりした。
・さらに人材紹介会社に登録し、よさそうな会社があれば転職する気がなくても面接を受けていた。
・アメリカ留学時代、アルバイト的に自分で始めたビジネスも継続していた。
・たとえ小さくても、ビジネスの種をいろいろ蒔いていた時期。

第2フェーズは、さまざまな種を蒔き、未来のベーシックインカム(固定収入)をつくっていく時期でもあります。 

第3フェーズ「未来につながる実績を残す時期」(5年)

・本田さんは、当時勤めていたシティバンクを離れてバックスグループに資本参加。
・常務として経営改革をし、十数億円の売上げを100億円まで伸ばした。
・同社を上場させた経験により、自身のビジネスの中心であるレバレッジコンサルティングが完全に出来上がった。
・経営ノウハウ、組織を動かすノウハウ、財務的な知識、成果を上げる仕組み等のスキルが一気に自分の中に構築できた時期。(1年で10年分ぐらい働いた)

とびぬけた成果を出すこの時期は仕事に集中し、濃密に働くことが必要です。これが将来のノマドビジネスのベースになっていくのです。

第4フェーズ「転換期」(2年)

・成果を出したらステップアップし、新たなライフスタイルを作っていく時期。
・本田さんは、本格的に拠点を2つもつデュアルライフのリサーチと同時に、どこでも仕事ができるようにノマドビジネスをスタートしたのがこのフェーズ。
・いきなり実行に移さなかったこともポイント。
・2年間かけて、2ヶ月に1回、そして最後のほうま毎月、ハワイに行き、準備とリサーチをすると同時に、やめていた趣味を再開。
・ワインアドバイザーの資格を取ったのもこのフェーズ。
転換期こそライフスタイルをブラッシュアップするべき時期

第5フェーズ「実践期」(5年)

・2拠点でデュアルライフを実践するうちに、働き方、暮らし方のノウハウが構築。
・2拠点でもより多くの拠点でも、極論すれば、どこにいても同じクオリティで生産性の高い仕事をし、自分らしい暮らしもできるのではないかと気づいた、デュアルライフからノマドライフへ移る転換点。
・自著の執筆にとどまらず、魅力的な人物がいればプロデュースし、書き手としてのデビューをサポートするという新たなサービスも開始。
・さらにライフスタイルを楽しむことで、どこにいてもできるノマドビジネスを拡大していく。

第6フェーズ「シェアの時期」

・いままで作ったノウハウを伝えて、デュアルライフする仲間、ノマドライフを選ぶ仲間を増やしていこうと思っている。

 

自分は今どのフェーズにいるでしょうか?おそらく第1、第2フェーズの人が多いのではないかと思います。自分の年齢と比較してもう間に合わないのではないかと思う必要はありません。今は、本田さんが実践したときよりも携帯電話やインターネットも普及しており、準備期間を短縮できるので、むしろいまから始める方がチャンスは大きいはずです。

いずれにせよ大切なのは、段階を追って準備をしていくこと。長期的視点をもち、今のフェーズにふさわしい行動をすべきだということです。
ハードに働くべきときはハードに働く。余裕ができたらゆったりと集中して考える時間を持つ。もちろん、全部一度にやれる器用な人もいると思いますが、わたしはそこまで自分の能力が高いとは思わないので、フェーズを切ってクリアしてきました。

 

ノマドライフ実践のためのトレーニング

そのほかにも「ノマドライフの実践」として、「仕事のトレーニング」「お金のトレーニング」「暮らしのトレーニング」「時間のトレーニング」「思考のトレーニング」と、今の暮らしからノマドライフに移行するためのトレーニング方法が紹介されています。日々の生活から意識することで簡単に変えれる内容から、少し意を決してやらなければできなそうなものまで、各項目ごとに3〜5つのトレーニングが紹介されているので、できるものから実践していくと良いでしょう。

ノマドライフ、ノマドワーカーに関する類書もありますが、ほかの本はほとんどが
ノマドワークの良いところの紹介や、ノマドワークを実践する際のライフハック
紹介がメインのような気がしますので、本書の「ノマドライフを実践ための準備と
トレーニング方法」は非常に有用です。

ノマドライフは一日にしてならず、です。 

 

■おわりに 〜ノマドライフとは心のあり方である〜

ノマドライフの実践はやってみたいけれど不安だ、という人は多いと思います。僕もその一人です。 本田さんはこのように言っています。

不安は、受け入れましょう。その上で、不安に支配されないために行動することです。わたしの場合は、ノマドになりたいという目標が先にあったわけではなく、縛られるのが嫌で、できるだけ身軽でいたい、そしていつかはハワイに住みたいという気持ちが強かった結果として、いまの形になりました。好きなもの、あるいは逆にやらないことを明確化し、自分のライフスタイルを明らかにしていくことで、不安が課題に変わり、やるべきことが見えてきます。一番いけないのは、不安だからといって何もしないこと。何も調べず、何も考えず、何も行動に移さず、ただ不安を募らせて足踏みしていたら、毎日が無為に過ぎていきます。

さらにこのように続けます。

いつも自由で、とらわれず、何にも依存せず、馴れ合わない心のあり方。仕事と遊びの区別をつけず、クリエイティビティや効率性、思考の柔軟性が向上し、それがいいスパイラルになる人生。(中略)ノマドライフは、新しい生き方のひとつの提案、そして新しい心のありようのひとつの提案です。

やるのも自由、やらないのも自由、全ては自分次第です。でもやりたいと思っているのであれば、前に進むほうがいいですよね。本書に書いてあることを少しでも実践していけば、少しずつノマドライフに近づいていくはずです。

行動を伴わない想像力は、何の意味も持たない
By Charlie Chaplin(チャールズ・チャップリン)